不動産売却時に支払う税金とは?
コラム | 不動産知識
2023/11/14
不動産売却時に支払う税金を知っていますか?
不動産売却時に思わぬ出費はきついですよね。そこで事前に把握したいという方向けに不動産売却時に支払う税金について紹介したいと思いますので読んでみて下さい。
不動産売却時に支払う税金についてすでに知っているという方も改めて確認するつもりで読んでみる事をおすすめします。
この記事は、東京で不動産売買、建築に関わるお仕事を20年以上経験している不動産営業マンによって監修されていますので安心してお読みいただけます。
| この記事の監修者 |
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田中利貴文 |
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宅地建物取引士、一級建物アドバイザー、住宅ローンアドバイザー。 大工として7年間現場を経験し、その後現場監督として5年間建築に関わる。その後、不動産会社に入社。入社より2年で、トップセールスを達成。 2012年8月に独立し不動産売買仲介を主にした株式会社レンズを創業。創業から11年目にして売り上げは、毎年右肩上がり。独自の住宅ブランド「インフィーア」は、独自性があり性能が高いと好評。 趣味は、ツーリングで自然を見に行くのと、筋トレ、読書。 |
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不動産売却をする時に支払う税金

◼︎印紙税
1つ目の課税制度は「印紙税」です。
印紙税は、経済取引に伴う文書に課せられる税金で、契約書、領収書、手形など、不動産の売買契約書も含まれます。
印紙税の額は、売買契約書に記載された売買代金に応じて変動します。売買代金が100万円から5億円未満の場合、印紙税は2,000円から10万円になります。
印紙税は売買契約書の原本に収入印紙を貼って納付されます。
この税金は売主と買主で分担されますが、通常、売買契約書は2通作成されるため、表に記載された契約金額に従って税金を分け合うことになります。
たとえば、売買代金が3,000万円の場合、2万円(軽減措置期間中は1万円)の収入印紙を売買契約書に貼付する必要があります。
◼︎住民税
2つ目の課税制度は「住民税」です。
住民税の税率は、譲渡所得に対して9%または5%となり、譲渡所得税と同様に不動産の所有期間に応じて異なります。
・短期譲渡所得
5年以下
9%
・長期譲渡所得
5年超
5%
住民税の税額の計算例は以下の通りです。
譲渡所得 366万円 ✕ 所有期間5年以下の税率9% = 32.9万円
◼︎譲渡所得税
3つ目の課税制度は「譲渡所得税」です。
譲渡所得税は、不動産の売却によって生じる利益(譲渡所得)にかかる所得税で、税率は譲渡所得の30%または15%です。
所得税率は、不動産の所有期間によって異なります。
・短期譲渡所得
5年以下
30%
・長期譲渡所得
5年超
15%
譲渡所得の計算方法は以下の通りです。
譲渡所得 = 譲渡収入金額 - (取得費 + 譲渡費用)
・譲渡収入金額
不動産の売却によって得た収益(不動産が売却された金額)
・取得費
不動産を取得するために支出した費用。
購入時の価格や購入手数料が含まれます。
建物の場合は減価償却費を差し引いた額が使用されます。
登録免許税も取得費に加えます。
・譲渡費用
不動産の売却に関連する費用。不動産会社への仲介手数料や印紙税が含まれます。
計算された譲渡所得額に所定の所得税率を適用することで、譲渡所得税の金額が決まります。
◼︎復興特別所得税
4つ目の課税制度は「復興特別所得税」です。
復興特別所得税は、東日本大震災からの復興に必要な資金を確保するための税金で、令和19年まで所得税の税率に2.1%が上乗せされます。
復興特別所得税の税率は、譲渡所得の0.63%または0.315%となります。
・短期譲渡所得
5年以下
所得税の税率30%×2.1% = 0.63%
・長期譲渡所得
5年超
所得税の税率15%×2.1% = 0.315%
◼︎登録免許税
最後の税金は「登録免許税」です。
登録免許税は、不動産購入の際の所有権移転登記や保存登記などがあります。
不動産売却の場合は主に2つのケースで必要となる税金です。
・相続した不動産を売却する場合
・住宅ローンの返済が残っている(抵当権がついている)不動産を売却する場合
不動産売却時に節税する方法

◼︎マイホームを売却した時
1つ目の特別控除は「マイホームを売却した際の3,000万円控除」です。
この控除は、売却された不動産が自己居住用である「マイホーム」の場合に最大で3,000万円の特別控除が適用されます。
譲渡所得を計算する方法は以下の通りです。
譲渡所得 = 譲渡収入金額 - (取得費 + 譲渡費用) - 特別控除額3,000万円
この特別控除を利用することで、大幅な税金の軽減が可能となります。
◼︎空き家を売却した時
2つ目の特別控除は「空き家を売却した際の3,000万円控除」です。
この控除は、マイホームとは異なり、相続した空き家を売却した場合に適用されます。
以下はこの特別控除を受けるための主な条件です。
---------------------------------------------------------------------------------------
・建物は昭和56年5月31日以前に建築されていること。
・区分所有建物登記がされていないこと。
・相続の直前において被相続人以外の人が居住していないこと。
・譲渡人が、相続または遺贈により空き家を取得したこと。
・売却する場合は、相続のときから譲渡のときまで事業、貸付け、居住などに使用しておらず、譲渡時に空き家が一定の耐震基準を満たすこと。
・相続または遺贈により取得した空き家を取壊したあとに、その敷地を売る場合は、相続のときから譲渡のときまで事業、貸付け、居住などに使用しておらず、取り壊し後にほかの建物や構築物などを建築していないこと。
・相続開始から3年を経過した年の12月31日までに売ること。
・売却代金が1億円以下であること。
・売った空き家等について、相続財産を譲渡した場合の取得費の特例や収用等の場合の特別控除など、ほかの特例の適用を受けていないこと。
・同一の亡くなった人からの相続または遺贈により取得した空き家等について、空き家特例の適用を受けていないこと。
・空き家等の売却先が親子や夫婦など特別の関係がある人でないこと。
-------------------------------------------------------------------------------------------
これらの条件を満たす場合、3,000万円の控除を受けることができます。
◼︎相続財産を売却した時
3つ目の特例控除は「相続財産を売却した際の取得費の特例」です。
この特例は、相続税の申告期限から3年以内に相続財産を売却した場合に適用され、税負担が軽減される特例です。
具体的には、相続税の申告期限から3年以内(相続してから3年10ヶ月以内)に不動産を売却すると、譲渡所得を計算する際の取得費に売却した不動産に対する相続税額も加算できます。
この特例を利用することで、所得税や住民税の課税対象となる譲渡所得の額を減少させ、節税できるというメリットがあります。
相続税の申告期限から3年以内に売却しなければならないため、期限に注意が必要です。
◼︎土地を売却した時
4つ目の特別控除は「土地の売却に関連する特別控除」です。
土地を売却する際、さまざまな状況に応じて特別控除を受ける可能性があります。
以下は土地売却で適用される特別控除の一例です。
・公共事業などのために土地を売却した場合
最大5,000万円の特別控除が適用されます。
・マイホームを売却した場合
最大3,000万円の特別控除が受けられます。
・特定土地区画整理事業などのために土地を売却した場合
最大2,000万円の特別控除があります。
・特定住宅地造成事業などのために土地を売却した場合
最大1,500万円の特別控除が適用されます。
・平成21年および22年に取得した国内の土地を売却した場合
最大1,000万円の特別控除があります。
・農地の保有化などのために土地を売却した場合
最大800万円の特別控除が受けられます。
・低未利用土地等を売却した場合
最大100万円の特別控除が適用されます。
不動産売却時の税金のシミュレーションサイト

◼︎ smlt.jp
smlt.jpは、譲渡所得税、減価償却費、建物の消費税、不動産取得税、登録免許税、印紙税、住宅ローン、相続税、贈与税など、不動産に関連するさまざまな税金を瞬時に計算およびシミュレーションできる専門サイトです。
このサイトを利用することで、不動産売却時の税金を計算し、事前に試算することが可能です。
特に譲渡所得税や相続税の計算において、非常に便利なツールです。
不動産売却時に税金で損をしないようにするコツ
1つ目の注意点は、事前に控除や特例について調べておく事です。
不動産売却に伴う所得税や住民税は自己申告制であり、税金を計算し申告する責任が個人にかかります。
控除や特例を知らずに納税すると、税金を余分に支払ってしまう可能性があります。
税法や控除のルールは変更されることもあるため、最新情報を確認することが重要です。
自分で情報を収集し、税金を節約する方法を知ることは、不動産売却時に役立ちます。
自分で調査や計算が難しい場合、または高額な納税が予想される場合は、税理士や税金の専門家に相談することも検討する価値があります。彼らは効果的な節税戦略を提供し、税金の最適な対処方法を助けてくれるでしょう。
2つ目の注意点は「確定申告を忘れずに行う」ことが非常に重要です。
不動産を売却した場合、確定申告は個人の責任で行わなければなりません。
税務署からの通知や催促は届かないため、売却が発生した場合には確定申告の期限を忘れないようにしましょう。
確定申告を怠ると脱税行為とみなされ、税金の納付期限を過ぎると延滞税が課され、余分な費用がかかる可能性があります。
さらに、故意に確定申告を怠った場合、刑事罰が科せられることもあります。
不動産売却後、翌年の2月16日から3月15日までの間に確定申告を行う必要があります。
確定申告の期限を守り、法令を順守することが重要です。
不動産売却した時の確定申告の方法とは?
◼︎確定申告前に必要な書類を準備する
以下の書類が必要になるため、事前に準備しましょう。
・譲渡所得の内訳書
・確定申告書B様式(譲渡所得がある場合)
・確定申告書第三表(分離課税用の申告書)
・【譲渡時の書類】売買契約書のコピー
・【譲渡時の書類】譲渡費用(仲介手数料など)の領収書コピー
・【取得時の書類】売買契約書のコピー
・【取得時の書類】取得費用の領収書コピー
・ 譲渡した土地の全部事項証明書
・ 源泉徴収票やマイナンバーなど確定申告に必要なもの
◼︎確定申告書を記入する
確定申告の申告期間は土地を売却した翌年の2月16日から3月15日の間で、住民票があるエリアを管轄する税務署に申告する必要があります。確定申告は、税務署に行って申告する方法以外にe-Tax(国税電子申告・納税システム)や郵送で行うこともできます。
土地を売却した場合、確定申告は譲渡所得に関するものであり、申告書B(第一表・第二表)と第三表(分離課税用)を提出する必要があります。
確定申告書を入手するには、税務署を訪れて入手するか、国税庁の公式サイトからダウンロードし印刷することができます。
e-Taxを利用する場合は用紙を用意する必要がなく、画面上で必要な情報を入力して確定申告書類を提出できます。
確定申告は期限内に正確に行うことが重要です。
◼︎税務署などに申告する
確定申告書が完成し、必要書類を用意できたら、税務署に提出します。
確定申告期間中、税務署は混雑することがあります。
特に期間初めと期間終了時には混雑が激しいことが一般的です。
相談会場を利用する方だけでなく、提出のみの方も余裕を持って申告を行うことをおすすめします。
e-Tax(国税電子申告・納税システム)を利用したり、郵送で提出する方法もあります。
郵送の場合、受領印をもらうために返信用封筒を同封するのが良いです。
申告期限を守り、提出方法を選び、スムーズに確定申告を完了させることが大切です。
まとめ

今回は、不動産売却時に支払う税金などについて詳しく紹介しました。
不動産売却時に支払う税金について知りたかった方は参考になる内容が多かったのではないでしょうか。
紹介した内容を参考にして不動産売却時に支払う税金に関する知識を深めて下さい。
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