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売渡承諾書に記載する承諾事項とは? 買い付け証明書についても紹介

コラム | 不動産知識

2023/11/28

売渡承諾書に記載する承諾事項を知っていますか?

 

不動産を購入するときに、買付証明書(申込書)を提出しますが、売却の意思を表明する際の「売渡承諾書」は発行する必要があるの?

そもそも何を記載するものなのと疑問に思っている方もいらっしゃると思います。

 

そんな方向けに売渡承諾書に記載する承諾事項や買付証明書についてメリットなどを併せて、紹介したいと思いますので読んでみて下さい。

 

合わせて買付証明書についても紹介するので参考にしてみて下さい。

 

この記事は、東京で不動産売買、建築に関わるお仕事を20年以上経験している不動産営業マンによって監修されていますので安心してお読みいただけます。

 

 
  この記事の監修者

 

田中利貴文

 

 

宅地建物取引士、一級建物アドバイザー、住宅ローンアドバイザー。

大工として7年間現場を経験し、その後現場監督として5年間建築に関わる。その後、不動産会社に入社。入社より2年で、トップセールスを達成。

2012年8月に独立し不動産売買仲介を主にした株式会社レンズを創業。創業から11年目にして売り上げは、毎年右肩上がり。独自の住宅ブランド「インフィーア」は、独自性があり性能が高いと好評。

趣味は、ツーリングで自然を見に行くのと、筋トレ、読書。

   

 

 

 

 

 

 

売渡承諾書とは?

 

 

 

不動産仲介の売渡承諾書は、土地や建物を希望者に譲渡する意思を文書にしたもので、売主がこれを買主に提出します。

 

これは売買契約書とは異なり、売渡承諾書は単なる「売却予定者が購入希望者に向けた意思表示」であり、法的拘束力はありません。

 

売渡交渉を進める上で書面が必要な場合もありますが、実務上はこれを提出しなくても進めることがほとんどです。

 

 

売主が売渡承諾書を提出するタイミング

 

 

売主が売渡承諾書を提出するタイミングは、購入希望者が「買付証明書」を提供した後です。

 

購入希望者が売主に向けて物件を購入する意思を示す「買付証明書」を提出し、それに対応して売主が「売渡承諾書」を購入希望者に提出します。

 

買付証明書は、購入希望者が物件を購入する意思を表明する内容で、希望価格や条件が記載されます。

 

売渡承諾書は、これに対して、特定の条件で購入する意思があるという購入希望者の希望に応じて、「その条件で売却を検討します」という形で提出されます。

 

重要なのは、売渡承諾書が買付証明書の提出後に提出される場合でも、売買契約書とは異なり、法律上では売買契約の効力がない事です。

 

 

 

売渡承諾書の承諾事項の詳細

 

 

売渡承諾書の具体的な内容は、不動産仲介業者や当事者の意向により異なりますが、一般的な承諾事項は以下の通りです。

 

︎売主・購入希望者の氏名・住所

当事者の特定のために必要な情報です。

 

︎発行日・有効期限

交渉手続きの長期化を防ぐ目的です。

 

︎買主に売り渡す意思の記載

売渡承諾書の交付に意味を持たせるためです。

 

︎不動産の特定情報

所在地・地目・地積・家屋番号・床面積・構造などの詳細を記載します。

 

︎売渡条件

販売価格、引渡し時期、契約不適合責任の期間、決済日、リフォームや工事の有無などです。

 

重要なのは、買付証明書の交付を受けた場合であっても、必ずしも売渡承諾書を提供しなければならないわけではなく、これにより条件に合致しない希望者を拒否できるというメリットがあります。

 

 

売渡承諾書についての豆知識

 

 

売渡承諾書を提出しても原則法的拘束力はない

 

売渡承諾書は交渉の円滑な進行を促進し、交渉の手続きをスムーズに進める役割を果たします。

 

売渡承諾書を提供しても、通常は法的な拘束力は発生しません。

 

書面交付後も契約内容に関して交渉が可能であり、変更や条件の調整が行えます。

 

ただし、売渡承諾書交付後の交渉形態や事情によっては、例外的に本番の売買契約締結前に契約が拘束力を持つことがあります。

 

一方的な契約関係解消は、賠償責任の原因になりますので、注意が必要です。

 

 

︎交渉をスムーズに進めるための書類

 

不動産は高い資産価値を持ち、所有には複雑な登記手続きが伴います。

 

この背景を考慮すると、売主は購入意向が前向きな候補者を早期に見極めて効率的な交渉を進めたいと考え、買主も他の競合者と比較されず、当事者間の事情に基づいて交渉を進めたいと望むのは自然なことです。

 

売渡承諾書や買付証明書を交わすことで、当事者間で不動産売買に向けて前向きな姿勢であることが確認できます。

 

この確約が両者にとって有益であれば、契約交渉が進展し、成約に至る可能性も高まります。

 

 

売渡承諾書後のキャンセルが賠償責任が生じる事がある

 

売渡承諾書や買付証明書は、交渉手続きを円滑に進める実務上の役割を果たしていますが、法的な拘束力を持つものではありません。

ただし、特定の事態が生じた場合には注意が必要です。

 

買付証明書や売渡承諾書交付後、交渉が進んでいる段階で無理な理由なく一方的に交渉が中断される場合、当事者に不当な不利益を強いるリスクが生じます。

 

交渉が進み、契約内容が具体化した後で一方的に契約締結を拒否する場合、信義則上の義務が生じ、損害賠償責任が発生する可能性があります。

 

売渡承諾書に独占的交渉権が記載されており、これに反して第三者と交渉、契約を結んだ場合、契約締結前でも損害賠償責任が生じる可能性が高いため注意が必要です。

 

 

不動産売買の買い付け証明書とは?

 

 

買い付け証明書とは、通常、不動産会社と購入希望者が物件を内覧し、気に入れば不動産会社や売主に提出する書類の一つです。

 

物件に興味を持ち、次の段階である「購入の意思」を伝えるものと考えましょう。

 

この書類には基本条件や希望価格など具体的な情報が含まれ、提出により「この金額と条件で購入希望」という意思が示されます。

 

買い付け証明書の提出により、買主の明確な購入意思を伝える事ができ、売買契約の本格的な交渉が始まります。

 

書類提出後、条件の詳細を話し合い、契約締結に向けた話し合いが行われます。

 

買付申込書や買受証明書などの呼び名もありますが、全て同じ意味や法的効力があります。

 

 

買付証明書と不動産売買契約書の違い

 

 

買付証明書と不動産売買契約書の違いは以下の通りです。

 

「買付証明書」と「不動産売買契約書」の法的効力には違いがあります。

 

買付証明書には、法的効力がなく、キャンセルも可能です。

(条件によっては料金が発生することがあります)

 

手付金は買付証明書ではなく、不動産売買契約書において必要です。

 

本人確認書類は、不動産売買契約書では必要ですが、買付証明書では無くても良いです。

 

 

買付証明書を出すタイミング

 

 

買付証明書を提出するタイミングは、物件を購入したいという意思が相当に固まった段階であり、一般的には物件の内覧後がよくあります。

 

物件を実際に見て、説明を受け、資金的、物件的条件が合致した場合、直接売主とやり取りする場合は不動産会社を介さずに提出されます。

 

不動産会社からの紹介の場合は、不動産会社担当者を通じて売主に提出されることが一般的です。

 

 

 

買付証明書は提出義務はない

 

 

買付証明書は法的な義務はなく、不動産売買の慣行に基づいた書類であるため、特定の書式がないのが一般的です。

 

不動産会社がひな形を提供していることが多く、購入希望者はこれを基に必要事項を記入して提出します。

 

購入希望者は、買付証明書に希望購入価格や手付金額や希望の条件など重要な事項を記入します。

 

この書類は複数の購入希望者から提出されることがあり、先着順の締切は通常存在しません。

 

買付証明書には、購入希望者の年収、希望価格、物件情報、手付金、引き渡し時期、住宅ローン情報、特約時効(融資関連)、有効期限などが記載され、売主や不動産会社が交渉の優先順位を判断する資料となります。

 

条件によっては購入希望者にとって優先交渉の材料となることもあります。

 

 

 

買付証明書の有効期限は1~2週間程度がほとんど

 

 

買付証明書の有効期間は一般的に1~2週間程度で、この期間は売主や不動産会社の意向によって決まります。

 

買主が提出した買付証明書に対して、売主は有効期限内に「売渡承諾書」を提示し、条件や優先順位などの内容が含まれます。

 

買主は現在の居住物件を売却して購入する場合、同時に売却活動を始めることが一般的です。

 

現住居の売却が遅れると、新しい物件の購入に伴う住宅ローンの二重支払い期間が発生する可能性があるため、注意が必要です。

 

 

買付証明書のメリット

 

 

購入希望の意思を伝えられる

 

買付証明書は契約書ではなく、提出しても直ちに購入が確定するものではありません。

 

人気の物件では希望額が合意に至らないこともあります。

 

最大のメリットは購入意思をしっかり伝えられることです。

 

物件を気に入っても、売主との交渉がなければ購入は難しいため、購入希望額を出せる範囲内で記入することが重要です。

 

相場や無理のない額を提示するために、不動産会社との相談が重要です。

 

予算に合わせた金額で購入することが満足度に繋がります。

 

買付証明書の提出は一般的で、早期に購入意思を伝えることでライバルも減るため、気に入った物件が見つかればできるだけ早く提出するのがおすすめです。

 

 

値下げ情報を早めに伝えてもらえる

 

売り出し直後や人気のある物件では売主がなかなか値下げしないことが一般的ですが、一定期間が経過しても契約が成立しない場合、価格の引き下げが検討されることがあります。

 

売主や不動産会社は公募と同時に買付証明書を提出した希望者に優先的に連絡し、価格の変更情報を知らせることがあります。

 

買付証明書を提出するメリットの一つは、値下げ情報を事前に知らせてもらえる可能性があることです。

 

売主や不動産会社からのオファーも考えられ、一度提出して契約が成立しなかった場合でも再度オファーが来た際に再交渉が可能です。

 

そのため、希望価格に近いものやお得な条件での購入が実現する可能性があります。

 

買付証明書を提出したからこそ、諦めずに再交渉できるメリットもあります。

 

 

良い情報を優先的に教えてもらえたりする

 

買付証明書を提出することは、強い購入意思を不動産会社が認識する手段です。

 

特に、提出した物件がなかなか売れない場合や値下げ情報がある場合、優先的に連絡を受ける可能性が高まります。

 

買付証明書には希望額などの情報が含まれているため、これを持っていることで不動産会社はより的確で質の高い物件情報を提供しやすくなります。

 

購入者としては、自身の希望条件に合致する物件情報を早く知ることができ、効果的な物件探しにつながります。

 

 

条件によっては交渉が後回しになる

 

 

買付証明書は購入意思を伝える手段であり、実際の売買契約の内容は交渉によって決められていきます。

 

買主が希望する条件で契約が成立するかは保証されていません。

 

特に人気の高い物件では、複数の希望者から買付証明書が提出されることが一般的です。

 

競合が多い状況では、売主にさまざまな条件が提示されるため、最初に提出した買付証明書が一番先に交渉が始まるとは限りません。

 

後から提出された買付証明書の条件が売主にとって魅力的であれば、そちらから先に交渉が進むこともあります。

 

 

 

まとめ

 

 

今回は、売渡承諾書に記載する承諾事項や買付証明書について詳しく紹介しました。

 

売渡承諾書に記載する承諾事項や買付証明書について知りたかった方は参考になる内容が多かったのではないでしょうか。

 

紹介した内容を参考にして売渡承諾書に記載する承諾事項に関する知識を深めて下さい。

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