共有名義の不動産は売却可能?
コラム | 不動産知識
2023/12/4
共有名義の不動産は売却可能なのか知っていますか?
相続を受けた不動産が共同名義の状態で、資産分割のために売却したいけどそもそも可能なのと不安に思っている方もいらっしゃると思います。
共有名義の不動産は売却可能なのかについてあまり知らない方が多いと思います。
そんな方向けに共有名義の不動産は売却可能なのかについて紹介したいと思いますので読んでみて下さい。
共有名義の不動産は売却可能なのかについてすでに知っているという方も改めて確認するつもりで読んでみる事をおすすめします。
この記事は、東京で不動産売買、建築に関わるお仕事を20年以上経験している不動産営業マンによって監修されていますので安心してお読みいただけます。
| この記事の監修者 |
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田中利貴文 |
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宅地建物取引士、一級建物アドバイザー、住宅ローンアドバイザー。 大工として7年間現場を経験し、その後現場監督として5年間建築に関わる。その後、不動産会社に入社。入社より2年で、トップセールスを達成。 2012年8月に独立し不動産売買仲介を主にした株式会社レンズを創業。創業から11年目にして売り上げは、毎年右肩上がり。独自の住宅ブランド「インフィーア」は、独自性があり性能が高いと好評。 趣味は、ツーリングで自然を見に行くのと、筋トレ、読書。 |
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共有名義の不動産は売却可能?

不動産の所有形態である「共有名義」は、数名のオーナーが共同で保有している状態です。
誰がその家の実質的な所有者であるかは、公的な登記を確認することで判明します。
単独の所有者による登記を「単独名義」、複数の所有者によるものを「共有名義」と呼びます。
家を相続したり、夫婦で購入した場合、通常は単独名義ではなく共有名義になります。
共有名義の不動産でも売却は可能ですが、売却手続きには様々な条件が絡むことがありますので、細心の注意が必要です。
共同名義の不動産の売却方法

◼︎共有者全員の同意を得て不動産を売却する
共有名義の不動産全体を売却するには、全ての共有者から同意を得る必要があります。
もし家に誰も住んでおらず、売却に賛成の場合は、共有名義の不動産をそのまま売却することが可能で、これが最も高い価格での売却となります。
1人でも共有者が反対する場合は、不動産の売却はできませんので、慎重に対処する必要があります。
全員の同意を得た場合、不動産の売却手続きに進むことになります。
買主との契約締結時には、共有者全員が立ち会うか、立ち会えない場合は委任状を用意しておく必要があります。代表者を共有者の中から選出しておけば、売却はスムーズに進行します。
◼︎自分の持分だけ売る
共有名義の不動産では、自分の持分だけを売却することが可能です。
全員の同意が得られない場合でも、自分の持分を現金化することができます。
通常の買主は持分を購入しても不動産を単独で使用できないため、持分の売却には専門の不動産会社への相談が必要です。
買取価格が実際の評価額よりも低くなる可能性があるため、注意が必要です。
他の共有者に無断で自分の持分を売却すると後でトラブルに発展する可能性があるため、あらかじめ共有者に自分の意向を伝えておくことが重要です。
◼︎自分の持分を共有者に買取してもらう
自分の持分を売却する場合、他の共有者に買い取ってもらうこともおすすめです。この方法を選べば、共有者全員の同意が得られない場合でも、自分の持分を現金化することができます。
しかし、共有者が必ずしも買い取ってくれるとは限りません。
他の共有者が自分の持分を購入し、単独名義にすることで家を取得したい場合は、買取に応じる可能性が高まります。
自分の持分を共有者に買い取ってもらう際には、売却益が発生すると譲渡所得税がかかり、評価額よりも安く売却する場合は贈与税が発生する可能性があるため、注意が必要です。
◼︎分筆する
分筆は、持分に基づいて不動産を分割する事です。
例えば、100坪の土地を相続し、共有者が2人の場合、50坪ずつに分割することが分筆です。
分筆が可能であれば、通常の不動産として売却し、より高い価格で売ることができるでしょう。
しかし必ずしも分筆が可能とは限りません。
家が建っている場合や狭い土地の場合は、分筆によって利便性が低下し、価値が下がる可能性があります。
土地家屋調査士に相談することをおすすめします。
専門的な知識を持っており、最適なアドバイスを提供してくれるでしょう。
◼︎リースバッグ
リースバックは、不動産を売却し、同時に売主が住み続ける契約形態で、通常の売却では買主が居住することが一般的です。
しかし、リースバックでは家賃を支払いつつ住み続けることができます。
共有者の中には、共有名義の不動産に住んでいて手放したくない場合があり、このような場合、リースバックは同意を得やすいです。
リースバックの買取価格は相場の約7〜8割程度と言われており、相場よりも安くなる可能性があります。
共有名義の不動産を売却するまでの流れ

◼︎共有者を確認する
共有名義の不動産を売却するには、共有者全員の同意が必要です。
そのため、売却に進む前に、まず共有者が誰であるかを確認することが不可欠です。
全員の同意が揃っていないまま不動産売却を進めると、手続きがやり直しになる可能性があります。
法務局で登記事項証明書を確認することで、共有者が誰なのかを明確に知ることができますので、必ず確認してから進めましょう。
◼︎費用負担の割合を決める
共有者を確認した後、共有名義の不動産を売却する際の費用負担について話し合うことが重要です。
売却には以下のような費用がかかります。
・仲介手数料
・測量費
・登録免許税(抵当権抹消費用)
・司法書士報酬
・印紙税
上記の費用を各共有者がどのように負担するかを話し合わないまま請求すると、トラブルの原因となります。
公平性を確保するためには、事前に費用負担について話し合うだけでなく、共有者の持分割合に基づいて負担割合を決めることが良いでしょう。
これにより、売却がスムーズに進み、トラブルを防ぐことができます。
◼︎売却価格を決める
費用の負担割合を決めた後は、売却価格についても慎重に話し合う必要があります。
売却価格を事前に共有者全員で合意せずに売りに出すと、予想よりも低い価格での売却や売却後にトラブルが発生する可能性があります。
トラブルを避けるためには、事前に共有者全員で売却価格について話し合いを行う必要があり、購入希望者からの値下げ交渉や買主が見つからない場合の値下げに備えて、最低売出価格を事前に決めておくことは重要です。
トラブルの予防だけでなく、スムーズな話し合いが可能になります。
◼︎住宅の売却をする
最低売却価格を決めたら、住宅の売却に進む準備が整います。
土地を売却する際は、複数の不動産会社に査定を依頼し、査定結果や実績、担当者との相性などを考慮して仲介を依頼する不動産会社を選定します。
不動産会社に仲介を依頼した後の流れは以下の通りです。
・売却活動を開始する。
・購入希望者が現れた場合、内覧を行う。
・重要事項説明と売買契約を締結する。
・代金決済と物件の引き渡しを行う。
共有名義の土地の場合、売買契約締結時には基本的に共有者全員が立ち会う必要があります。
立ち会いが難しい場合は委任状を提出することで対応できます。
◼︎確定申告
住宅を売却した後は、確定申告をします。
確定申告は、住宅の売却によって発生した利益に対する税金を申告し、支払い手続きを行います。
共有者全員が個別に確定申告を行い、利益が発生していない場合は確定申告が必要ありませんが、控除や特例を利用する場合や利益がある場合は注意が必要です。
確定申告は、住宅を売却した年の翌年2月16日から3月15日までの期間に行います。確定申告を怠ると、ペナルティが課せられる可能性があるため、忘れずに手続きを済ませましょう。
共有財産の売却に必要な書類

共有名義の不動産を売却するためには、以下の書類が必要です。
◼︎登記済権利証と登記識別情報
不動産の名義人を証明する書類。
◼︎土地測量図と境界確認書
土地の境界線や面積を明確にする書類。
入手先は法務局。
◼︎固定資産税納税通知書
固定資産税の納税額を確認するための書類。
◼︎身分証明書
本人確認のための書類
◼︎実印と印鑑証明書
使用した印鑑が実印であることを証明する書類。
入手先は市区町村の窓口もしくはコンビニ等(印鑑証明書の発行について)。
◼︎住民票
登記上の住所と現住所が異なる場合に使用する書類。
入手先は市区町村の窓口もしくはコンビニ等。
登記済権利証や登記識別情報は1度だけ発行されるため再発行できません。
境界確認書も1度だけ発行されるため再発行は不可能です。
書類を紛失した場合は、不動産会社に相談することが重要です。
固定資産税納税通知書は年初の1月1日時点の所有者に送付され、紛失した場合は市区町村の窓口で評価証明書を発行してもらうことができます。
窓口での書類発行には手数料がかかりますので、用意しておくと良いでしょう。
共有名義の不動産売却でトラブルと対処法

◼︎売却や買取のトラブル
共有名義の不動産を売却するには、共有者全員の同意を得るか、自分の持分を他の共有者に買い取ってもらう方法があります。
どちらの場合も他の共有者との交渉が必要で、上手くいかない場合は共有者との関係が悪化する可能性があります。
関係が悪化すると、交渉が難しくなります。
これを避けるためには、強引に進めずに、交渉をサポートしてくれる弁護士などの専門家に依頼することがおすすめです。
専門家のアドバイスを受けながら、交渉を進めることで、トラブルを最小限に抑えることができます。
◼︎家賃や税金のトラブル
共有名義の家を貸し出している場合、家賃や税金に関するトラブルが発生する可能性があります。
均等でない家賃の支払いや税金の負担などが問題になり、最悪の場合は共有者同士で訴訟に至る可能性も考えられますので、注意が必要です。
トラブルを回避するためには、家賃や税金に関するルールを明確に設けておくことが重要です。
持分割合に基づいて支払いや負担の割合を定め、公平性を確保することで、トラブルの発生を最小限に抑えることができます。
事前に合意を得ておくことで、共有名義の家の管理が可能となります。
◼︎購入者が不動産敷地内に入ってくる
共有者の1人が第三者に自分の持分を売却した場合、その第三者は共有者として不動産を使用する権利を得ます。
購入者が不動産敷地内に入ることでトラブルが生じる可能性があるため、注意が必要です。
トラブルを回避するためには、自分の持分を他の共有者に黙って売却せず、事前に売却の意向を伝えることが重要です。
このような事前のコミュニケーションを通じて、トラブルの発生を予測し、解決策を模索することができます。
他の共有者が持分を買い取る選択もあります。
まとめ

今回は、共有名義の不動産は売却可能なのかについて詳しく紹介しました。
共有名義の不動産は売却可能なのかについて知りたかった方は参考になる内容が多かったのではないでしょうか。
紹介した内容を参考にして共有名義の不動産は売却可能なのかに関する知識を深めて下さい。
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