不動産の個人売買のメリットとデメリットを知っていますか?
コラム | 不動産知識
2023/11/04
不動産の個人売買のメリットとデメリットについてあまり知らない方が多いと思います。
不動産業者を通すと仲介手数料がかかって、結構な出費になるため身内間での売却や、知り合いや友達への売却の場合は個人間で取引したいと思っている方もいらっしゃるのではないでしょうか?
そんな方向けに不動産の個人売買のメリットとデメリットについて紹介したいと思いますので読んでみて下さい。
不動産の個人売買のメリットとデメリットについてすでに知っているという方も改めて確認するつもりで読んでみる事をおすすめします。
この記事は、東京で不動産売買、建築に関わるお仕事を20年以上経験している不動産営業マンによって監修されていますので安心してお読みいただけます。
| この記事の監修者 |
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田中利貴文 |
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宅地建物取引士、一級建物アドバイザー、住宅ローンアドバイザー。 大工として7年間現場を経験し、その後現場監督として5年間建築に関わる。その後、不動産会社に入社。入社より2年で、トップセールスを達成。 2012年8月に独立し不動産売買仲介を主にした株式会社レンズを創業。創業から11年目にして売り上げは、毎年右肩上がり。独自の住宅ブランド「インフィーア」は、独自性があり性能が高いと好評。 趣味は、ツーリングで自然を見に行くのと、筋トレ、読書。 |
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不動産の個人売買はできる?

不動産の取引と聞くと、一般的には地元の不動産仲介業者に依頼するイメージがありますが、実際にはそうでなくても問題ありません。
宅地建物取引士(宅建)の資格を持っていない場合でも、個人同士で不動産を売買することは法的に認められています。
不動産の仲介手数料は、売買価格に応じて「3~5%の手数料プラス消費税など」がかかります。
たとえば、2,000万円の物件を売買する場合、手数料として「72万6000円」がかかります。
手数料を節約する視点から見ると、これは大きな費用です。
⚫︎不動産の仲介手数料(上限)
・200万円未満の場合
売却価格の5%
・200万円越え〜400万円未満の場合
売却価格の4%+2万円+消費税
・400万円越えの場合
売却価格の3%+6万円+消費税
不動産の個人売買のメリットとデメリット

◼︎メリット
・手数料・消費税を抑えられる
「不動産の個人売買」において、最大のメリットは「手数料と消費税の削減」です。
ほとんどの不動産の個人売買希望者が、このメリットを重要視しています。
不動産の売却価格に応じた仲介手数料(税込み)は以下の通りです。
不動産の仲介手数料(税込み)
・売却価格 500万円
仲介手数料 23万1,000円
・売却価格 1,000万円
仲介手数料 39万6,000円
・売却価格 1,500万円
仲介手数料 56万1,000円
・売却価格 2,000万円
仲介手数料 72万6,000円
・売却価格 2,500万円
仲介手数料 89万1,000円
・売却価格 3,000万円
仲介手数料 105万6,000円
・売却価格 4,000万円
仲介手数料 138万6,000円
・売却価格 5,000万円
仲介手数料 171万6,000円
・取引の自由度がある
2つ目のメリットは、「取引の柔軟性が高い」です。
「売主と買主の合意」があれば、契約内容に関してほとんど制限がありません。
通常、不動産仲介会社が介在する場合、多くの制限が存在します。
制限の主な内容は以下の通りです。
・買主は売買契約時に5~20%の「手付金」を支払わなければならない。
・売主は、買主が支払った「手付金」の2倍の額を支払えば契約を解除できる。
・欠陥が事前に告知されない場合、売主は補修や損害賠償に応じなければならない。
・売却後、1年間は「瑕疵担保責任」がある。
不動産仲介会社を通すと、こうした規制に縛られることが一般的です。
一方、個人売買の場合、これらの制約を取り払ったり、大幅に緩和したりすることが可能です。
たとえば「売却後、1年間の瑕疵担保責任」を、個人売買の場合には「2〜3ヶ月」に短縮することが一般的です。
売主が不利益のない条件で契約を結びたい場合、これは大きなメリットとなります。
◼デ︎メリット
・トラブルになる可能性がある
「不動産の個人売買」にはデメリットも存在します。
デメリットの一つ目は、「トラブルの発生可能性」です。
例えば「契約事項の不備や記載漏れによるトラブル」が考えられます。
売却後、1年間は、欠陥に対する補償を行う瑕疵担保責任は、通常、このような瑕疵担保責任の記載は一般的であり、不動産の仲介会社を介した場合にはよく見られます。
しかし、個人売買の場合、契約書の作成は通常「売主」が行うため、契約事項の記載漏れのリスクが存在します。
契約に関するトラブルは、記載漏れがあった場合、何年後かに不動産の欠陥(瑕疵)が発覚し、買主から問題提起され、損害賠償が必要となる可能性もあります。
これはあまり頻繁に発生しないトラブルかもしれませんが、契約事項に関連するトラブルの発生リスクは存在します。
トラブルなく売買契約を進めたいという場合には、個人売買ではなく、不動産仲介会社を介した標準的な取引が安心できる選択かもしれません。
また、不動産売買契約書を専門家である司法書士などにチェックしてもらうのも一つの方法です。
・書類作成など自分でする必要がある
デメリットの2つ目は、「書類の作成や説明を自己責任で行わなければならない」ことです。
契約書のフォーマットは規定されておらず、以下のような重要事項を含む契約書を自分で作成しなければなりません。
民法的には個人間取引の場合、契約書類の作成は義務ではありませんが、高額な取引となる不動産取引は個人間でも書類で取り決めをしておくことが一般的です。
・不動産や土地に関する情報(場所、広さ、境界など)
・支払条件に関する「手付金」や「支払」
・所有権や物件の引き渡しに関する条件
・印紙税などの負担に関する情報
・災害(地震、火災、雷など)による引き渡し困難の場合の取り決め
・欠陥(雨漏り、シロアリ、床の傾きなど)が発覚した場合の取り決め
・固定資産税に関する合意
・契約違反が発生した場合の取り決め
・売買契約における特約
さらに、売主からの「個別の要望や相談」に応じて契約書を調整したり、項目を追加する必要があります。
契約書の作成作業は非常に複雑で手間がかかり、売主にとって負担となることがあります。
そのため、「契約書の作成に自信がない」と感じる場合、不動産仲介会社を介する事も検討しましょう。
また、専門家である司法書士などに契約書の確認を依頼するのもおすすめの方法です。
・買主がローンを組めない場合がある
デメリットの3つ目は「買主がローンを組めない場合がある」ことです。
一般的に不動産の購入には住宅ローンが活用されることが多いため、買主がローンの審査に通らない場合、取引が成立しづらくなります。
これは、売主にとってリスクとなります。
そのため、個人間の不動産取引においては、買主がローン審査に通らなかった場合の契約解除に関するルールや条件を契約書に明示的に盛り込むことが非常に重要です。
不動産の個人売買をする時の注意点

◼︎仲介手数料を抑えられても多少費用が必要
・印紙税
売買契約書に貼り付ける収入印紙代です。
売主は自己負担し、価格に応じて異なります。
具体的な金額は、売買価格に応じて変動します。
・登録免許税
抵当権抹消登記に関連する費用で、不動産1件あたり1000円かかります。
・司法書士報酬
登記手続きを司法書士に委託する場合や契約書のチェックを依頼する場合に別途費用が発生します。
この費用は司法書士によって異なるため、問い合わせて金額を確認する必要があります。
・測量費用
土地の面積や境界線の測量を土地家屋調査士に依頼する場合に発生する費用です。
既知の場合は、この費用は発生しない場合もあります。
測量を依頼する場合、費用は土地の状況により異なり、国や行政所有の隣地の場合と民間の場合で費用が異なります。
・譲渡所得税
土地の売却に際して、得た利益に対して譲渡所得税(住民税と所得税の合算)が発生します。
この税金は、売却価格から必要経費(取得費と譲渡費用)と特別控除を差し引いた「課税譲渡所得金額」に対して課税されます。
税率は課税譲渡所得金額によって異なります。
これらの費用は不動産の売却時に検討すべきであり、売主は事前に計画を立ててこれらの費用を予算に組み込むことが重要です。
◼︎相場を調べる
個人間の不動産売買を行う際、売却価格を適切に設定するために相場を調査することは非常に重要です。
国土交通省の土地総合情報システムは、価格情報を調べるのに役立つツールの一つです。
このシステムを使用することで、土地や不動産の市場価格について情報を収集できます。
土地総合情報システムの使い方は以下の通りです。
・国土交通省の公式ウェブサイトにアクセスします。
・サイト内で「土地総合情報システム」などの関連情報を探し、アクセスします。
・システムを使用して、特定の地域や物件の詳細情報を検索し、相場価格を調査します。
◼︎状況によっては司法書士に依頼する必要がある
抵当権の抹消登記を伴う不動産の売買では、個人で手続きを行うことは可能ですが、司法書士に依頼することもできます。
抵当権は銀行などの債権者が貸し付けた資金の保護を目的として不動産に対して設定するもので、その抹消手続きは慎重に行わなければなりません。
通常、抵当権抹消を伴う売買では、銀行が売主に司法書士を依頼するように要求することがあります。
売主が抵当権の抹消を伴う売買を検討する場合、あらかじめ銀行と抵当権抹消の手続きについて相談し、必要な手順と手続きを理解することが重要です。
司法書士のアドバイスや協力を得て、抵当権の抹消手続きを適切に行う事をおすすめします。
まとめ

今回は、不動産の個人売買のメリットとデメリットなどについて詳しく紹介しました。
不動産の個人売買のメリットとデメリットについて知りたかった方は参考になる内容が多かったのではないでしょうか。
紹介した内容を参考にして不動産の個人売買のメリットとデメリットに関する知識を深めて下さい。
その他の、不動産売買に関しての以下の記事も併せてご覧ください。
不動産売買の仲介手数料の費用相場とは?
https://regavel-auction.com/info/604/
不動産売買の消費税の基礎知識を紹介
https://regavel-auction.com/info/618/
個人間で不動産売買をする時の契約書の作り方とは?
https://regavel-auction.com/info/603/
不動産売買事例を調べる方法とは?売却相場を調べる方法も紹介
https://regavel-auction.com/info/619/
その他の、確定申告に関しての記事は以下もぜひご覧ください。
不動産売却をした時に確定申告は不要?確定申告に必要な書類も紹介
https://regavel-auction.com/info/620/
不動産売却の確定申告必要書類とは?
https://regavel-auction.com/info/616/
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